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河川の増水によって浸水し、土砂が流れ込んだ田んぼ=2024年9月22日午後0時15分、石川県輪島市門前町、金居達朗撮影

 能登北部を襲った記録的な大雨は、1月の能登半島地震で被災し、再起をめざす農業に再び被害をもたらした。確認できただけで農地約950ヘクタールが冠水。秋の収穫目前だった田畑のあちこちに土砂が流れ込んでいる。

 能登半島先端部の石川県珠洲市狼煙(のろし)町(まち)。豪雨の後、山際に広がる田んぼでは、黄金色の稲穂が倒れて折り重なっていた。

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豪雨で水が流れ込んだ田んぼでは、稲がなぎ倒されていた=2024年9月26日午後2時48分、石川県珠洲市狼煙町、上田真由美撮影

 農家の二三味(にざみ)義春さん(77)は「橋に流木がたまって、川があふれた。田んぼの上も川みたいになり、ダメだとはわかっとったけど、水が引いたら、こんな風になっていた」とため息をつく。

 山から押し寄せた土砂が田ん…

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